月と太陽Ⅲ



「歴史について書かれているのはこれだけですか?」


サスティンが古い棚を指示した。


「はい。ほとんどは城などに」


カッセルの事か……


サスティンは思った。


エメル城にも本はたくさんあるが、古すぎてよく読めない。そのため最近、ツェーラ大臣がユサから取り寄せるよう交渉していた。


カッセル城はエメルとは違って、歴史を重んじているためにたくさんの本当に大切に保管されていると聞いた事がある。
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