恋の唄

結衣ちゃんに浮かんだ悲しみはすぐに微笑みでかき消されたけど、それは私の胸をざわつかせた。

不安が一気に膨れ上がって。

結衣ちゃんは祐一郎を好きなのかもしれない。

そう考えた。

けど、祐一郎は私が好き。
祐一郎を信じれば心配するコトなんてないのに……

思い出したの。

祐一郎の変化を。

困るように笑う、あの表情の理由。

もしもかして祐一郎は……

そう思ったら、悪い癖が出てきてしまう。

試合後、家まで送ってもらって、私は祐一郎を少し家に寄らせた。

問い詰める為に。