恋の唄
それは一週間ほど前。
突然、祐一郎が会いたいと言って家にやって来た。
私の部屋に入るなり、祐一郎は話しがあると言って……
『この間一花が言った通り、俺は結衣に惹かれてる』
やっぱりその話しかと胸が苦しくなった。
『……聞きたくない』
『一花の事が嫌いになったわけじゃない。だけど──』
『嫌だ! 聞きたくないっ』
叫んで耳を塞いだ私。
『中途半端な気持ちで一緒にいて、一花を傷つけるのはやなんだよ!』
『祐一郎と別れるなら死んでやるから!』
感情的に言い放って、私は目の前の祐一郎に最低の訴えをした。