Chain〜切れない鎖〜
「一馬君。探したわ」

目の前に現れたのは、露出度の高いカットソーに、マイクロミニのスカート姿の女。
あたしよりもずっと歳上で、大人の色気が漂っていた。




一馬は黙って脇をすり抜けようとする。
内心ホッとした。
それも束の間、女は一馬の手をぎゅっと掴んだ。
あたしの胸も、容赦なく掴み上げられた気持ちだった。


「今日くらい、いいでしょ?
色々聞きたいの」

そう、キスでもするかのように一馬に顔を近付ける女。

甘い甘い、香水の匂いがした。

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