Chain〜切れない鎖〜
「芽衣ー。
今日の放課後、一馬とゲーセン行くんだよ」

「行ってらっしゃい」

ゲーセンなんかにもちろん興味のないあたしは、冷たく返事をする。
そんなあたしの返事にいちいち過剰反応を示す隼人。

「えー。芽衣も行くんだよね。
ね、一馬も芽衣来てほしいよね?」

そうやって、いちいち一馬に話を振った。

そして面倒そうに首を振る一馬。
それはどう見ても、あたしが行っても行かなくても関係ないという様子。
一馬の端正で無表情な顔を、思いっきりひっぱたいてやりたいとさえ思った。



それでも、あたしはやっぱり一馬には弱いようだ。

大して興味のないことくらい分かっている。
それなのに、この二人についていってしまうのだ。
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