Chain〜切れない鎖〜
昼休み、新しく出来た友達とご飯を食べた。

東條華。
爽やかなショートヘアの美人さん。
性格はサバサバしていて、クラスの学級委員も任されていた。

何でも出来る華は、あたしとは違う人種。
それでも華は、一人で席に佇むあたしを見て、「友達になろう」って言ってくれた。



華のことは一年生の頃から知っていた。
男の輪の中にいる綾とは違い、華はいつも女の子の輪の中心にいた。
華の周りは文字通り「華やか」で、地味なあたしはひそかに憧れていた。

そんな華があたしに話しかけてくれた時は、嬉しくて笑いが止まらなかった。
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