Chain〜切れない鎖〜
昔、あいつらにいじめられた時に、死にたいと思った。
だからあたしは、自分で自分を傷つけていた。




死のうと思っても死ねない。
恐怖が先立ってしまう。


そんな地獄の日々だった。







あたしが自傷行為を辞めたのは、紛れもなく一馬があたしを助けてくれた日からだった。


あの日以来、あたしは一馬を思い出して、一筋の希望のようにすがっていたんだ。


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