鏡の中のアタシ。
充分に時間をとってから、里菜の元に戻るつもりの美緒。
だけどタバコって、普通に吸ってると意外と、一本あたりに2〜3分くらいしかかからない。
美緒は、ベランダから身を乗り出し、街を見下ろしたり、たいして広くもないベランダを行ったり来たりした。
しかし、里菜が気になって仕方がなかった。
だから実際5分くらいしかベランダにいなかったんじゃないかと思う。
だけど…
リビングに戻り椅子に座った美緒の目に映ったのは、肩を小刻みに震わせながら、必死に泣くのを我慢している里菜の姿だった。