先生との距離
ガラガラッ
「先生。来たよ!」
「…あぁ、ここ座って。」
ここは先生の部屋。何回か家の前までは来てたんだけど、中には入った事がなかった。
(男の人の部屋って始めてだな)

「なんか先生元気ないよ?なにかあったの?」
「…ゆか。俺はお前を信じてる。だから今から言う質問に正直に答えろ。」
「う、うん。」

「今日、三谷たちとカラオケ行ったんだろ?」
「うん。」
「その帰り。…何があった?」
「えっ」
「三谷と何があった?」

「…キスした。了とキスした。…先生以外の人とキス…しちゃった。」
「…そっか。でも、同意のキスじゃないんだろ?」
私は気がつけば、涙を流していた。だから、答える代わりに頭を縦にふった。
「じゃあ、それはキスじゃねーよ。だからそれは他人とすれ違って手がたまたま当たったってぐらいだってこと。お互いの気持ちが通じ合ってするのがキスだ。だから気にすんなよ!なっ!」
「wwwありがとッ!先生ッ!!」
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