赤い夏休み計画



「あっ、そ」

 僕は彼女の唇にキスをした。

 コンビニの駐車場。
 真夏の夜の粘った空気。

「あんたの番号とか名前は、ばらまかれた紙で知った」

 一学期に、名前と電話番号と変なセリフを書かれた紙が全校にばらまかれた時だ。

「じゃあ仁先輩、アタシ行きます」

「行ってらっしゃい」

 僕は家に戻り、彼女は計画を遂行し――…。



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