MeLdy~メロディー~

「で?
 その人の名前は?」

『それがさ~、
 聞くの、
 忘れちゃって、』

「…まじ?」

『まじまじ、』

暑いなーと空を仰げば、
ピーっという
ホイッスルの音と

由榎莉の盛大な
ため息が
重なって聞こえた。

場所はグラウンド
傍の木陰。

補習で登校した
アタシ達だけど、
以外と早く終わったから

ココで由榎莉と
彼氏君の部活が
終わるのを
待っている最中。

既にココに来て
1時間は経過してるから

早くも紙パックの
ジュースは
冷たくない。

じっとしてても
暑いんだもん。

だから夏は
苦手なんだ。

額に浮かぶ汗を
とりあえず拭こうと
鞄を漁るアタシ。

いつの間にか
自然に話の流れが
例の路上ライブの
彼になってて…

昨日あった事を
由榎に話ていたって
ゆぅわけ。

< 39 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop