やくざな人達
そこには、70歳程度のおやじが、タコ焼の屋台を開いていた。頭はつるっぱげ、まるでタコがタコを焼いているようであった、共食いにも見えた。
「うまい!うまいよこれ」
まさに世界一の味であった。
彼はその日から、毎日手伝うようになった。
しかし突然、おやじは現れなくなった。
おやじは、亡くなった。自分と同じく、家族はいなかった。
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