砂のお城
結局、翼くんのことは聞けないまま静と別れ、帰路に着いた。

「優香、おかえり」
「ママ、ただいま」

ママにただいまを言うと、自室のある二階へと向かう。

「ふー…、何か疲れた」

ゴロリとベッドに寝そべり、目を閉じた。

『優香っ!』

まぶたの裏に浮かぶ幼い晴の姿。

「やっぱり、似てたな…」

駅で見かけた男の子は、晴に本当にそっくりだった。

背は大きくなってたけど、顔立ちとか雰囲気とか。

でも、こんなところにいるはずがないからやっぱり、他人の空似なんだろうけど。

「会いたいなぁ…」

私は、ピアノの上の写真立てを見つめた。
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