初雪が、温もりでとけたとき



どーやったら由季ちゃんと話せるだろう?


そー思って考えても、なにも思いつかなかった。
だから、前のとおりしてみようと思ったんだ。


好きだと言った抹茶クッキー。直接は無理だけど、渡して
朝は見に行ってみようと思った。


髪も巻くのをやめて、ブローをかけるようにした。
変えたシャンプーもリンスもトリートメントも元に戻した。


そう考えると、やっぱり…雪乃は重い人間。女。



ダムッ キュッ



遠くから見る。
コート一面先に、由季ちゃんはいる。


あぁ、これ、あれだ。
初めて由季ちゃんに恋をしたあの日といっしょ。



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