りんねの歌




もう一つ、アルは疑問に思うことがあった。



「リクレを従わせ空を飛んだと?そんなことあるわけがなかろう!」




アルは近くにあった食器を手で振り落とした。




食器の割れる音に兵士はビクッと肩を震わせた。




「リクレが人に従うわけがなかろう!!」




リクレが人の姿になることも、テレパシーを送れることも普通は知らない。



ましてやリクレがオーラで人を見分けるなど知るはずがないのだ。





「もう一度チャンスをやろう…!航空艦隊はだせない。兵隊を集め、地上で責めよ!」



「ハッ!!!!」




兵士は急ぎ足で仲間に伝えに行く。




───今度失敗すれば俺らの命はないな…。




男は拳を強く握った。





< 90 / 144 >

この作品をシェア

pagetop