私は神を信じない
「美佳、さっきはありがと。うれしかったよ」
「杏子聞いてたの?どこから?」
「全部聞いたよ、あのセンコーの素顔も見た」
「そっかぁ、でもあたしはずっと杏子の友達だよ、あたしの事は信じてくれるよね」
「当たり前じゃん、私も美佳が大好きだし信じてる、でもね私一人でここを出て行くよ」
「なんであたしも行くよ、こんなとこもういたくないし、杏子と一緒がいい」
「でもここにいたほうが美佳は幸せに暮らせるんだ」
「そんな事ない、杏子がいたからこんなに楽しかったんじゃん。だからこれからも一緒、寂しい事言わないで。」
「でも私達お金もない住むとこもなくなるんだよ」
「これから頑張って何かしよ、きっと二人ならやっていけるよ」
「そうかもな、ありがとう美佳。」
「お礼なんていらない、あたしがありがとうだもん」
「これからは生きて行く事だけ考える、私の最終学歴は中学中退だな」
「アハハッ」
さようなら孤児院…。
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