★甘美な、とろける夜☆―with chocolate cake
朝に繋がる夜
先輩にしばらく抱き締められた後、エアコンをつけた部屋の中で、毛布にくるまり2人で座る。



「一葉は大学行くのか?」



「行かないです。無事に天使になれたら、やりたい事があるんです」



「天使になれたら?お前、“天使”を連発してるけど…まさか、どこか病気、とか?」



「病気?そんな訳ないじゃないですか?大丈夫ですよ、先輩っ」



先輩が何故だか心配してくれてるけど、意図は分からないまま…

でも嬉しくて、頬っぺにチュッてしちゃった。



「…っだぁ!!離れろっ!!」



「うぅぅ、さっきまでラブラブだったのにぃ〜」



先輩は一葉から何かをされるのは嫌みたいで、ポコンッと軽く一発、頭にゲンコツをされました。



一葉は、天使になれたら…


やりたい事があるのです。



やらなければならないのです。



一世一代の大勝負、なんですから…。



天使になった事、決して後悔はしたくないから…

先輩と過ごせたイブの夜の事を心にしまって、

糧にして、

頑張って来るからね。



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