かえりみち

フォーレの「夢のあとに」。

流れるような旋律が、二人を包み込んだ。

重厚かつ甘美なチェロの響き。
その中に秘められた、胸を締め付けられるような切なさ。

幸一は、言葉も失い、ただ立ち尽くしていた。
体に鳥肌が立つのを感じた。

「驚いた・・・」

そのとき、突然音が止んだ。



< 41 / 205 >

この作品をシェア

pagetop