Memory's Piece
そうだっただろうか。
何故か気付いたら共にいるようになったのだ。
共に・・・・というのもおかしいかもしれない。
「いつも一緒にいるわけじゃないからなぁ・・・」
魅稀は気まぐれで、一緒にいてもいきなりフラフラといなくなったりするから。
最初いなくなられたときは驚いて慌てたが、何度もそういうことがあるうちに「そういうものか」と俺も割り切るようになったわけだ。
さすがに修業をつけてくれていたときはいつも一緒にいたんだが。
「俺、ちょっと思ったんですけど・・・」
「うん?」
魅稀と仲良くなった(?)きっかけを思いだそうとしていた俺に、頼兎は秘め事を話すときのように声を少しだけ落として、面白そうに俺と寝室のドアをみ比べた。
何を?と疑問符を飛ばした俺に、
「実は二人、付き合ってたりとかするんすか?」
・・・・爆弾投下。
ちゅどーん。
・・・・・・・もちろん被災だ。
「はぁっ!?」
思わず出た大きな声に慌てて寝室の気配を探って、魅稀が起きてないことを確認して俺は溜息をついた。
あれか。
端から見ると俺と魅稀は付き合ってるように見えるのか?
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