Memory's Piece

そうだっただろうか。

何故か気付いたら共にいるようになったのだ。

共に・・・・というのもおかしいかもしれない。


「いつも一緒にいるわけじゃないからなぁ・・・」


魅稀は気まぐれで、一緒にいてもいきなりフラフラといなくなったりするから。

最初いなくなられたときは驚いて慌てたが、何度もそういうことがあるうちに「そういうものか」と俺も割り切るようになったわけだ。

さすがに修業をつけてくれていたときはいつも一緒にいたんだが。


「俺、ちょっと思ったんですけど・・・」


「うん?」


魅稀と仲良くなった(?)きっかけを思いだそうとしていた俺に、頼兎は秘め事を話すときのように声を少しだけ落として、面白そうに俺と寝室のドアをみ比べた。

何を?と疑問符を飛ばした俺に、


「実は二人、付き合ってたりとかするんすか?」


・・・・爆弾投下。


ちゅどーん。



・・・・・・・もちろん被災だ。


「はぁっ!?」


思わず出た大きな声に慌てて寝室の気配を探って、魅稀が起きてないことを確認して俺は溜息をついた。

あれか。

端から見ると俺と魅稀は付き合ってるように見えるのか?

.
< 102 / 237 >

この作品をシェア

pagetop