Memory's Piece
「・・・・・・・・ふぇ??」
すっ惚けた声と、眠たげに伏せられた目。
「・・・・・・どこだ・・・・・??
・・・・ここ。」
状況が理解できてないのか、ぼんやりと空中を眺めている様はなかなかに面白い。
ぬいぐるみを抱きしめて、笑うのを堪えていたら、波狼に目配せされた。
『お前が、説明しろ。お・れ・た・ちに。』
雄弁に目が、そう語っている。
しょうがないか、とボクは猫を離して立ち上がりベッドに飛び乗った。
「もしも〜し。頼兎起きてるか〜い??」
「・・・・・・・・・妖・・・猫・・・・??
・・・・・・おまっ・・・・・腕は!?!?」
勢い込まれて、腕は??と聞かれたボクは一瞬首を傾げ、あぁ。と思い至った。
そういえば、ボク刺されたっけ。
そんでもって、そのあとにコイツはぶっ倒れたんだっけか。
「あぁ、腕ね。・・・・別に、問題ないけど??
それとも、何??ボクがあの程度のゴミ虫に殺られるとでも思ってたわけ??」
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