恋光をさがして~番外編~


「ああ・・だから麻美にはちゃんと伝えたかった」


ダメよ。


諦めないといけないのに、春馬への気持ちがまた1つ増える。


春馬の優しさに、私がどれだけドキドキさせられたか知ってる?


今は、それが辛い。


「どうして?」


「は?」


「どうして、美鈴たちと一緒に言ってくれなかったの?そうしたら・・自然と諦められたのかもしれないじゃないっ!」


強く振り払い、私は公園を飛び出した。


初めての恋。


初恋は実らないって本当だったのね。


私は家に着くまで、走る速度を落とさなかった。



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