デスゲーム
「ここにいれば永遠に私と会えるんだよ。行っちゃやだよ」


オマケってこういう事か。やられたな。


「沙弥…、俺行くよ。やらなちゃいけない使命がある。絶対に引けない」


そう言うと沙弥は心配そうな表情を解き、笑顔になった。


「ふふ、隼人はそうじゃなきゃね。あと、自分を責めるのは禁止だから。柊ちゃん、大切にね。じゃ、行ってらっしゃい」


その笑顔に元気を貰った。思わず笑ってしまい、沙弥を背に穴をくぐる。


「……ああ、行ってくるわ!!じゃあな!」


進みながら左手を上げてグーを作る。穴の中に入ると、背後の入口が閉じていった。未練はない。最後の言葉で心の霧が吹っ切れた。

穴の中を歩いていくと、目を逸してしまう程の眩しい光が前方から降り注いだ。その後光に包まれ、軽い浮遊感に覆われた。
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