デスゲーム
「分かってる。分かってるけど…」


柊を傷つけることなんてできねえ。どうすればいい。


「清水君っ!」


柊を見るとその瞳には強さがあった。今の俺の瞳には無い、或いは程遠い強さが。


「清水君大丈夫だから。約束したよね、耐えるって。だから私に構わないで。お願いします」


約束したけど、簡単にできるかこんな事。でも負けて俺と柊が死ぬのはもっと嫌だ。


「くそっ、2歩進め…」


『1P』と書かれたマス。


「ケケッ、『左腕殴打』か。ヨッ」


レインが人形の左腕を金槌で殴る。


「ぐっ、つぅ~…」

「柊!大丈夫か!?」

「大丈夫!!気にしないで…。もっと強いのでも……いいから」


強がりやがって。痛みが顔に出てる。不安になるだろうが。


「ア、そうそう。タイムは3回まで可能ダカラ☆」


後から後からルールを継ぎ足すなよ死神のくせに。


「クククッ、俺の番か。4歩進め」


そこには『7P』の文字が。氷室の人形が進める範囲で最高のPのマス。


「イイネェ氷室は。このゲームの最高Pは10P、覚悟はいいな?いくぜ☆」


文字が、変化する。
< 226 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop