デスゲーム
頬がヒリヒリと痛む。ジワジワ赤くなってるだろうな。


「つ~、分かってるけど…、お前が傷つくのは避けたいんだよ」


顔を合わせられない。柊の要求を素直に飲み込めない。


「ここからでもマスめは見えてるから。今だって『1P』のマスに進もうとしてたよね?今回は……3歩…進めて」


そこには『6P』のマスが。俺がこのターンに進める、最高のPのマス。


「ダメだ。何が起こるか分からない。柊を危険にさらす訳にはいかない」

「でもこのままじゃ負ける…。それが分からない清水君じゃないでしょ!?
それに…私の気持ちも考えてよ。私は自分が傷つくのよりも、清水君の足手まといになる方がよっぽど辛い…」


申し訳なさそうに俯く柊に罪悪感を感じた。


「私達はチームでしょ?仲間でしょ?だったら協力させてください。一緒に戦わせて。何だっていいから、清水君の力になれるなら、何だって……」


俺の両肩を力強く掴んでくる。それだけで柊の思いの大きさが分かった。


「仲間外れにしないで。今の清水君の優しさは、私にとって毒だよ。一人でダメなら、私を使って」
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