デスゲーム
「ほれ、あとはお前次第だ。……何か言うことあるだろ?」

「あ、ありがとうございます」


優しい黒崎。うん、気持ち悪い。髪止めの入った箱をくれると、そそくさと車に向かった。


「ああいう所、昔と変わってないなあ。人の恋愛ばかり気にして、それで本当は優しいのに見栄張って。あなた良いわね、とっても気に入られてる」

「止してくれ。…花梨さんはどうなんですか?黒崎のこと」

「私?…フフッ、大人の恋愛に首を突っ込まないの。早く行かないとまずいんじゃないの?エンジンふかしてるわよ?」

「うわわ、色々ありがとうございました。それじゃ」


慌てて店を出て車に乗り込む。黒崎はいつものクソ師匠に戻っていて、白玉はシートで寝ていた。



あと数日ではっきりさせねえとな。俺に必要な人、俺にとって柊は何なのかを。

最悪でもけじめだけはつけとかねえとな。これからの未来のために。
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