デスゲーム
柊に何度もリダイヤルしても、反応はない。こんな時に何があったんだよ!?

電車に乗り西条に着く頃には、星々が燦然と輝いていた。


「家の前には来たものの…っと。雇い人が二人ね」


柊の家の前には、サングラスにスーツ姿の男が二人。門の両端に立っていた。一旦塀の角に隠れてっと。


「警護…厄介だな。家ん中で黒魔術でもしてんのか?…可哀相だけど」


鞄から懐中電灯を取り出し、わざとチカチカさせる。できるだけ怪しいように。


「フフッ♪きたきた」


すると門番の一人が様子を見にまんまと来た。少し離れた電柱に隠れてっと。


「私メリー、今あなたの目の前にいるの」


更に電柱から離れた所にぬいぐるみ。それにナレーションを入れると、一瞬ためらうが徐々に近寄る。


「じゃあねー。また遊んでね」


ぬいぐるみは地に座ったまま遠ざかる。それを見かねた男が走って駆け寄る。



そして…


ドゴーン!!



「悪い。少し眠っててくれ」


派手にコケた男に追い討ちをかけるようにして、首に腕を回して締め付けた後、気絶させた。
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