デスゲーム
「大丈夫。まだ安心してていい」


雫は頷いて緊張を少しだけ解いてみせた。


「ここダア。入りな」


案内された部屋は何もなく、椅子が6個並べられているだけだった。

レインが座るよう促したので、チームに別れて左右に3人ずつ座る。


「ルールは簡単。今カラ貴様らをある空間に飛ばす☆そこから早くこの現実世界に脱出できたチームの勝利ダ」


こういうの、簡単そうに見えて実は難しいんだよな。


「今から3分後に飛ばス☆今の内にせいゼイ作戦でも練ってナ!」

「氷室、少しいいか?」

「くだらない事だったら許さないぞ?俺達は勝ちにきたんだからな」


その返答につい笑ってしまうが、また睨まれるのですぐに本件を出す。


「その返答だったら、ちゃんと仲間として見られてるのかな。…いいか、もう二度と死んでもいいなんて思うなよ?」

「……思っちゃいねえよ。俺は自分とお前達の未来を見たくなった。ほんの少しな」


氷室の指が程度を表したのを見るとマジでほんの少しだ。隙間が開いてるのか分からない…。
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