デスゲーム
「…行く時は頼む。車出してくれ」

「ああいいぜ、いくらでも運転してやる。ただし、利子は高いぞ」


絶対裏がある。怪しいけど仕方ないか。どうせ頭じゃ、あいつの方が上いってるし。

黒崎のいる所から少し離れ、携帯に番号をうちこむ。一応これからの敗者に挨拶はしとくか。


「もしもし。もう諦めました?」

「フフッ、教えねえよ。雫に代われ」


中村は戸惑ったが、「切るぞ?」と脅しを入れると雫に代わってくれた。


「もしもし隼人君ですか?」

「よう、籠の中のお姫様。一応信じて待ってろ。じゃあな」


ツー…ツー…


通話終了っと。言いたい事は言った。後は雫がそれを実行するだけ。


「黒崎、久々に占ってくれよ。時間潰しにさ」

「お前、運命は信じないんじゃなかったか?」

「信じないよ。…けど決まった運命を知りながら変えるのって神様みてえじゃん?」


神様なんて最低なやつしか目視してないが…(死神)。ま、俺は都合のいい運命にいじるだけ。

出たのは数字の7。後がない、勇気、勝利を意味する。

悪くないな、勝利を完全勝利にしてやる。決着の時だ。
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