デスゲーム
「あのフェリー、もうそろ出港だったよな…」

「おい、貴様もしや清水とかいうガキか?」

「いい歳した大人二人がカツアゲですか?怖い怖い」


二人して近付いてきたな。俺の側まで来てもまだ詰め寄ってくる。ちょうどいい。


「おい、何も知らないならすぐにここから…ぃい!?」


男の背に手を回して背後をとり、拳銃を頭に突き付ける。


「今すぐ離れろ。さもないと撃つぞ?」

「にに……偽物だろ。第1、一般人が本物の銃を…ひいっ」


グイッと押し付けて黙らせる。一度軽く力を抜いて、銃を黒スーツの肩に置く。


「この重さ、お前なら分かるだろ。…弾入りの本物だ。今、気はそう長くない。引け!!」


拳銃を突き付けられてない方の黒スーツが逃げ出した。そうだ、それでいい。


「お、俺は何をすれば…」

「喋るな…倉庫まで案内しろ」


倉庫に着くと扉は閉まっているが、鍵はかかってない。銃を向けたまま男を解放すると、どこかへ去っていった。


「ここか…」


前まで近づくと、中から声が聞こえてきた。
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