デスゲーム
「こんのバカ弟子がぁー!!」

「いってぇー。仕方ないだろ?中身知らないわ、開けるなって言われてるわ、気味悪いわ、さすがに放置するだろ」


頭が…張り手されて痛む。黒スーツの攻撃よりよっぽど痛い。


「雫ちゃん貸して。いいか、これがあれば『デスゲーム』から解放できるんだよ」


黒崎が箱を開けると、中にあったのは小さな鍵だった。白色で持ち手は羽の形に加工されている。


「それで本当に救えるんです?」

「ああ。使い方は指輪の瞳の部分に差し込んで回す、それだけ。お前、今何回戦だ?」

「…今から4回戦」

「厳しい所だな。いいか、使い方を誤るな。優菜が命と引き換えに残した想いを無駄にしたら殺すからな。

…命令だ、雫ちゃんを絶対に守り通せ。油断もするな。じゃあな」


そう言うと部屋を出ていった。ん?黒崎が来たタイミングが良過ぎる。絶対今まで見られてたな。


「これがあれば『デスゲーム』から解放される。けど……雫?」

「あっはい。えへへ、私も眠たいので失礼しますね。おやすみなさい」


雫も部屋から出た。多分ソファーで寝るつもりだろう。
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