デスゲーム
白石さんに
『先に帰ってる』
って走りながらメールした。学校にはいたくない。逃げたいよ。

それから帰宅して、そのままベッドに潜り込んだ。屋上から走りっぱなしだったため息も上がってる。


「ハァ…ハァ…。好きだったのに。…もう私を恋愛対象とは見てくれない。私は……どうでもいいんだ」


小、中と、ずっとモジモジしてたから友達はいないに等しい。そんな中、高校であの人に出会った。

入学式の日、初めて手を握ってくれた。たったそれだけなのに…好きになった。日に日に想いがふくらみ続けた。


「ぅ…うっ……メ゛ール?」


携帯を開くと全て優菜からだった。全部で3件。涙が邪魔だけど頑張って見ることにした。


『今どこ?間に合うなら一緒に帰ろ』

『何かあったの?大丈夫?』

『…分かった。また明日元気で会おうね』


優しくて綺麗な、一番の友達。こんな私を心配して気遣ってくれて……大好きな優菜。


「優菜……私どうしたらいいの?」


ポツ、ポツとメール画面に涙が落ちる。それをゆっくり指で拭うものの……瞼は暖かいままだった。
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