デスゲーム
「栞こっちこっち。屋上で食べよ♪」

「待って花梨ちゃん。…うん!行こっ」


長瀬 花梨ちゃん。2年生になって、何度も話しかけてくれる内に友達に。

昼休み、お弁当を片手に一緒に階段を上がる。5月の暖かい風が、開いたままの入口から髪をくすぐる。


「ん~、いい風。ねぇねぇみんな先にいるかな?」

「ぇ…と。うん、あそこにいるよ。3人共」


私の指の先には、黒崎さん、白石さん、そして…優菜。3人に私と新しく花梨ちゃんを加えた5人がいつものメンバー。

花梨ちゃんは私とは違って明るく、紹介するとすぐ輪に入れた。優しくて頭も良くて、私のいい友達。


「みんなお待たせ。林先生が授業引っ張ってさー」

「いいよ全然待ってないから。栞ちゃん私のお弁当あげる」

「ぅ…うん。ありがとう」


クリスマス以来、私の心はさ迷っている。優菜は悪くない。けど……その笑顔は何故かつっかかるんだ。

だから気持ちを表には出さないように心がけて……こんなに幸せな私達を…大切な関係を…壊したくないから。
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