デスゲーム
と考えてると私の額をつついてきた。


「私が赤点前提みたいに話さない。これでも学年上位なんだから。

…それよりさ、栞の好きな人ってどうなったの?」


いきなりの話に笑顔も止まり驚く。なにか…なんとか話題をそらさないと。


「秘密。絶対に教えない。追求したら無理に帰るよ?」

「しないって。でも力になれるなら言ってね。勉強でも、私何でもしてあげるから」


そう言って笑顔になられると、つられてつい笑ってしまう。ごまかせて良かった。

…言わない。いや、言えるわけがない。優菜が大好きだから。

ねえ、あなたはね……


「…そうして……笑っててくれてればいいのよ……」

「ん?何か言った?」

「ううん!何でもない。優菜の髪サラサラだね」


そう、何も知らずに幸せそうにしてればいいの。優菜はみんなが好きだから。

私と違って、みんなに求められるから。私と違って…あの人に選ばれた存在なのだから。
< 562 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop