デスゲーム
どこからか現れたレインは栞の側に寄り添った。陽気な笑い声を上げて。

こいつが…あの時こいつが栞の側にいたから。くそっ、元凶はこいつだ!!


「ギャハ☆俺様のせいにスルか清水。ケケッ♪だってよオーナー?」

「面白い事言うのね。これは私の意思よ。でないと人なんて殺せない、そうでしょ?

それに私を信じる?バカバカしい、口だけね。私は裏切るからどうぞご勝手に」


どうしてこうなった。あの優しかった栞がどうして。

口調も性格も変わった。今の言葉が本当なら俺は栞に…勝つしかない。

つまり…栞を死なせてしまうということ。


「いい顔ね、同情もいいところだわ。

…待ってくれる人って言ったわよね。それはこの人?それとも…この人?」


目の前の光景を疑った。レインが鎌で空間を切ったかと思うと…



その軌道は黒い線を生み、それがチャックのように開き、狭間から現れたのは……








沙弥と……雫だった。
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