デスゲーム
「あの…お願いいいですか?その……最後のキスは…あんな想いでは嫌で…その…ぇえと…。

…そうですよね。疲れてますよね…あはは…」

「目、つむってて」


顔を赤くして素直に目を閉じた。用は「最後のキスが悲しい想いだったから、新しくしたい」だ。

はは、今だ。無防備な雫の頬をくりくり軽くつねってやる。


「……もう、意地悪しなっ……ん」


雫が目を開けるか開けないかの所で…





唇を重ねた。







………


それからしばらくして、今は二人でベンチに座ってる。

もう少しで日の出が見えるから。また、高台のここからだと、町一面が見渡せた。


「んもお、やっぱり意地悪なんですから」

「でも、嫌がってはないだろ?」

「むぅ。それは…そうですけど」


日の出までもう少し。…まずい。光が差し込む直前で眠気が襲ってきた。


「雫、悪い。肩借りる」

「ほえ!?だって朝日が…あ…ふぅ、分かりました」
< 629 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop