デスゲーム
~接近~
翌日家では白玉の生活用具が広げられており、何一つとして不自由ではないようだ。

外へ出ようとした時、白玉がついてきた。


「白玉、留守番頼む。あまり散らかすんじゃねえぞ」

「ニャ」


お座りして見送るだけみたいだな。お供する素振りは微塵も感じられない。子猫なのにえらいおとなしい。

昨日だって窓の外を見たり、寝まくってた。誰に似たのか、やる気がないよな…。



………



白樺公園に着くと噴水前に沙弥がいた。


「お待たせ沙弥。元気してたか?」

「ん~、うん。セーフね。じゃあ行こっか」


速攻時計を見てやがる。まだ10分前なのに見なくてもいいって。白のコートに身を包んで凛としていた。


「そんなに毎回遅刻するとでも思ってるのか?」

「ふふっ、ごめんごめん。いつもの癖で」


そう言った後さりげなく手を繋いできた。いつもだったら

「隼人に遅刻は当たり前」とか
「いつも遅刻するくせに――」

とか言ってくるのに、今日の沙弥は言わない。昨日の一件が効いたのだろうか。
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