ブラッディ・ロマンス。【短編】
あたしは机の足にもたれかかった。
「ちょっと、待ってて」
神藤くんが立ちあがって、席に戻る。
机の横にかけたカバンを持って、何かを探してる。
それを半分しか開かない目で見ていた。
あたしの体はまだぐらぐら揺れていて、彼のあとを追うことすらできない。
なんか、変。
「ほら、これ飲んで」
錠剤2粒と水の入ったペットボトルを差し出された。
「これ…何?」
「鉄の錠剤」
「てつ…」