狼王子に監禁されて
だけどこんな暖かい気持ち
椿のように咲いたらすぐに落ちてしまう。
「あ…そういえば十夜と婚約するんだって?
おめでとう」
あたしの頭から優しい手が離れる。
そしていつも見せる美しい笑顔でそう言ってきた柘気様。
あたしはすぐに花を咲かせて地面に落ちてしまった。
残酷なほどに…。
そんな言葉言ってほしくなかったよ…。
「ありがとうございます」
柘気様に笑顔でそう言われたら笑顔で言い返すしかできないじゃない…。