金のピアスと銀のピアス
告白
堤防で夏の定番とも
言える花火に夢中に
なるわたしたち。

翔は子犬の様にはしゃい
でいたのを今でも明確に
覚えている。

辺りはわたしたち以外誰も
いなかった。

翔『愛美と兆もやれよ!』

少し離れたところから
翔と玲が呼んでいる。

私と兆は一瞬顔を見合わせ、
それから残りの二人のいる
ところまで降りた。

玲『今から大きいのやるの!』

と言いながら、玲は火をつけた

その花火は一瞬にして
引火し、静まり返った辺りの
空気を壊した。

でもその花火のうるささや
明るい火は何故か夏の空間に
調和して、心地好いものだった


兆『この花火、大丈夫かよ?!』

花火から異様に沢山の煙が
出て、辺りに充満した。

煙のせいと薄暗さの加減で
翔や玲の顔がはっきりと
見えなかった。


でもみんな見とれていた。


ふと隣にいた兆との距離が
近くなったのに気がついた。


恥ずかしがり屋の私は
それに気づかないそぶりをした。


兆『すきだよ』



突然耳元でそう言われた

何がなんだかわかんなくて
兆を見たが、何事もなかった
かのように花火をみていた。


恥ずかしがっている兆に
向かってクスッと笑う私。


兆『なんだよ!?』


愛美『愛美もだよ…』
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