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「木下ー一緒帰ろーよ」



今日、帰り道校門で話しかけてきたのは

将真くんじゃなく平塚くんだった。


「…私急いでるから無理」

「いーじゃん!送るだけだから!」



…もうやだ…

早く帰りたい…



「木下ーーーーっ!」



後ろから、将真くんの声が聞こえた。



振り返ってみると、ノートを持って

走って近寄ってくる将真くんがいた。



「将真くん!!」

「…コレ。忘れてたよ」


そう言って、ノートを私に渡した。



「あっありがとう。あ、あああのねっ将真くん。」



私は勇気をだして戻ろうとする

将真くんを引き留めた。




「何?」


……平塚くんがじっと見てるから

かなり言いづらい…







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