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将真くんを、追いかけよう。



きちんと、伝えよう。


名前で呼んでくれて、嬉しいって。





―――ガラッ



「はいーみんな席についてー」


私がちょうど決意を固めたところで

タイミング悪く担任が入ってきた。



でも、その後ろから将真くんも教室に入ってきた。



…上原さんも…。





「……『木下』さっきはごめんな…。」





席に座るとき、


はっきりと聞こえた言葉。





将真くんが、私に


『木下』って言って悲しそうに笑った。





…このとき、


初めて思ったんだ。











私、将真くんが好きなのかも



って。






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