recollectionⅡ‐遠い音‐



良い演奏、だったと思う。
けれど今の私は
感動することが出来なかった。

デジカメをいじる玲佳に
どうだった、と尋ねる。

「う、ウチ音楽わかんないもん」

「いやいや、単純にで良いからさ」

彼女は口ごもり、
私はそれについつい笑ってしまう。

アナウンスが入り、休憩…
というか
午前の部は終わりらしい。


「――さて、どうしましょうかね」

そう言いながら私は立ち上がる。

生徒が続々と退場して――…


「あ!和奏!」

私に、気づく。



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