幼なじみセンチメートル
「大丈夫よ。イノリなら」


「いいよ、下手に慰めてくれなくても。それにイノリが誰とどうしようが何しようが…」



私には関係ない。


関係を持てない。





「私はキヨが羨ましいなぁ。カゼとペアなんて」


「交換しようか?」


「ううん。キヨだからいいわ。変な心配しなくていいから」



私もイノリが私以外とペアになるのなら、カンナとが良かったよ。



カンナは私の気持ち知ってるし

カンナがどれだけカゼを好きかも知ってるから



妬いたり、変な心配したりしないもん。





つくづく私って運が悪いんだな…





運が悪いっていうか

イノリとの恋愛運がない。





「昔からキヨはカゼと縁があるわよね」


「特別何を想ってるワケじゃないからじゃない?」



宝くじとか、特別なものって

特に気に留めなかったり、熱を注がない人の方が当たりやすかったりする。



恋愛も、そんな感じだよね。





「良かったね、イノリ。クラスでカンナの次に可愛い静と組めて」



席に戻り、隣に座っているイノリに嫉妬混じりの嫌味を吐いた。



だって何か…悔しいんだもん。





「柳田?可愛いか?アイツ」



柳田とは静の名字。




「可愛いじゃん。カンナを美人で扱うなら、静はクラスで1番可愛いよ」


「女が可愛いと想う女と、男が可愛いと想う女はちげぇんだよ」


「イノリって分からない」



だってモテるもん、静。



それって可愛いからじゃないの?
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