Hurly-Burly 【完】

駄目駄目な父ちゃんだってあたしは好きだ。

放浪癖があって今どこに居るかも分からない

けど、それでも父ちゃんを嫌いにはならなかった。

見た目なんてどうだっていいんだ。

隠された優しさに気付くか気付かないか。

ただ、それだけだ。

「日和、そろそろご飯じゃない?」

サユがケータイから手を放して

あたしに問う。

「姉さん、随分と長電話だったじゃないですか。」

そうやって、自分に気付くんだ。

迷いもするし、寄り道だってたくさんして

いいんだと思う。

父さんはきっとそう言うだろうな。

「マコ、煩いんだよ。」

あー、そうですか。

ラブラブしてると思ったらギクシャクして

たんすか。

「どうしたの?行こうよ。」

きょとんと止まるみんながあまりにも

面白くて笑った。

「日和、あんたって子は・・・」

今日のご飯は何だろう?

ホテルの夕食か。

あたしはどっちかというと和食が

好きな方だからな。

肉じゃがとか唐揚げとかそういのが

父ちゃんも好きだった。

「・・・元気にしているだろうか?」

もうしばらく見てないな。

父ちゃんは気まぐれだから、

きっと逞しくジャングルで駆けまわったり、

知らないところで屋台を引いてたりとにかく

生きることに意欲のある人だ。

今日はよく思い出す。

父ちゃんに会いたいからかもしれない。

何をしてても常に楽しさを追及して

自由に生きることを選んだ人。

あたしの命よりも大事な家族の大黒柱。

そんな、父ちゃんがどうか元気でいてくれれば

あたしはそれだけで何よりもの救いだ。
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