Hurly-Burly 【完】

鳥を捕まえたと思ったら急に頼むと言って

どこかに行ってしまい、ジョセフィーヌだって

最初は大きくてビックリして怖かったし。

しかも、ジョセフィーヌって長い名前付けた

のあの人だしさ。

とにかく、頭の中花畑だよ。

父さんは家の家族の中でもっとも危険な

人だと思うぐらいにね。

そんな父さんのことはどんなに呆れても

好きだって思ってる。

情けない親だって分かってる。

そんな父さんいくら探してもいない。

フザケタ父さんでも何でもいい。

父さんは好きなことを少年のような心で

求め続けてるから生き生きして幸せそうだ。

だけど、そんな父さんが誰よりも好きだ。

そんな人の娘として生まれて来ちゃったんだ。

諦めたよ。

だって、嫌いになれない。

どんなに呆れるような馬鹿やってもそれでも

最後には笑って帰って来る人だ。

『ひーちゃん、ただいま』

もう5年は帰って来てない。

透真兄ちゃんは8年帰って来てないっけ?

高校入らずどこで何をしてるのか。

本当にわけの分からない人たちだよ。

急に帰って来るからタイミングも掴めない。

まぁ、大和さんの言うとおりだ。

好きだけど、あんな生き方は出来ない。

自由を軽く通り越してるよ。

良い人を通り越して偉人になりそうだよ。

捨てられてる動物には手を差し伸べちゃう

人だから後先とか考えずに何でもかんでも。

「好きだよ。」

そんな父さんだから好きなんだよな。

父さんには冷たい態度だけど、それは

愛情の裏返しってヤツだ。

素直に喜べないのだ。

父さんは超が付くほど馬鹿正直で

あたしを愛娘だと誰にも紹介しちゃうんだ。
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