Hurly-Burly 【完】

っていうか、まず停電なの?

ただ、ブレイカー落ちただけじゃないの?

「誰か、ケータイ持ってる人?」

こういう時は落ち着きが大事よ。

「・・ハッ!俺持ってます!」

ユウヤの声がどこからか聞こえて、

「じゃあ、それでいいから付けろし。

頭を使えよっ!!それぐらい思いつかんかね!!」

男9人で住んでる癖に肝心なとこ駄目じゃん。

薄暗い灯りが灯る。

「おうっ、隊長付きました!!」

隊長って・・・響きがいい。

「ブレイカー落ちてるんじゃないの?

窓の近くに居る人、街の様子はどうだね?」

雷酷いからそれで停電か。

「・・・全体的に暗い」

京様だったのね。

命令口調ですまいないね。

「じゃあ、停電だね。

普及するまで待つしかないよね。」

馨君、やっと正気になったのね!!

さっきから全然登場してくれてないから

あたし1人パニックだったよ。

チャッーチャチャララララン

っげ、マナーモードにし忘れてた。

学校で鳴らなくて良かった。

メールかしら?

チャララララン

「あらっ、電話?」

大変あたしに電話を掛けて来る人なんて

限られてくるんだから。

「って、お前か!!何で野球拳が着信音なんだよ!!」

そう言われても、兄ちゃんが設定してくれたし。

これ着信にしろって言われたっきりどっか

行っちまったのよ!!

「女子高生とは思えない選択ミスだよ。」

あたしがしたみたいになってる!!

「はいっ、もしもし?」

無視だね!!

シカトしちゃうもんね。



< 350 / 419 >

この作品をシェア

pagetop