Hurly-Burly 【完】

最近まで着信音が野球拳だったということには

みんなで笑った。

慶詩さんがケラケラ笑っていうのを横目で睨む

彼女は怖いもの知らずだ。

あの、7人を学校に連れてきたというらしい。

入学式があったその日に流血事件を起こした

7人はもう学校には来ないと言ってたままだった。

そんな時に突然7人が連れてきた彼女は飛び抜けて

小柄で小顔で片手で捻り潰せるぐらいに思ってた。

何がどうなって7人が学校に来たのか、

そこらへんの事情はよく分からないが、

誰にも屈しなかったあの7人が彼女が笑うと

穏やかな表情をする。

彼女は一度足りず2度も危険なことをした。

1度目はこの辺に出るという変質者を岩を

投げつけて気絶させたらしい。

警察庁から感謝状を貰ったと見せてくれた。

彼女はとことん強気な女の子だって

のがそれでよく分かった。

相撲大会をするために作った土俵も

ぶち壊した。

ある意味、誰よりも危険視する必要が

あるんじゃないかと思ったぐらいだ。

それから、2度目だ。

黒宮君に忠告を受けたはずの彼女が

北地区4番街に居ると連絡を受けた

馨君が慌てていた。

7人もさすがに焦っていた。

北地区は何かと犯罪が多い。

この街でも要注意する必要がある

場所でここらへんに住んでるヤツに

とっては行く必要のないところだから

まさかそんなところの彼女が出向いて

しまったと聞いた時は美男でさえ狼狽えた。

「あの馬鹿何やってんだ!!」

苛立ちが抑えられなかった慶詩さんが

暴れたという連絡を受けた。

それでも、中々見つからなかった。

カエルとかいうのが見つからなかったらしい。

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