Hurly-Burly 【完】

ド金髪がオロオロしながらしゃがむ。

あたしの身長に合わせてだろう。

「わ、わりぃな。

女相手だったのに本気で叩きすぎだっつうか・・」

しどろもどろでちょっと吹く。

ぶっ。

これが下手な言い訳を述べるヤツか。

「お前、マジで何なんだよ!!」

怒りに拳を握るド金髪。

今にも殴りかかってきそうだ。

「大事な友達なんだ。

ジョセフィーヌは毎日

あたしの帰りを待ってくれる

たった一人の相棒なの。」

あの大きな家で寂しさで

ジョセフィーヌを待たせてるの。

賢い子なんだ。

あたしが具合悪そうだと

ベットまで引っ張るの。

元気がない時はずっと眉を

下げて一緒に悲しんでくれるの。

帰っても誰も居ないって気持ち

にさせないの。

ワンワンって迎えに来てくれるの。

誰よりもあたしに気付いてくれる。

下手したら恋人より大事な子だ。

「あんまり遅くまでは居られないよ。」

けど、今日楽しかった。

変な妄想ばっかりで困らせた

かもしれないけど・・実は密かに

楽しんでた。

ジョセフィーヌには今日話そう。

あの子ならきっと笑って許してくれる。

「居てくれるの!?

そして、ジョセフィーヌに

会いたい!!」

ナル君がくりくりの瞳をユラユラ

揺らせながらあたしの両手を取る。

「じゃあ、今度遊びにおいでよ。

ジョセフィーヌ、男は受け付けない

主義だけどナル君ならきっと気に入る。」

この前、マコ君が家に来た時は

ずっと吠えてたな。
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