初雪といっしょに見守ってる
見守る天使



雪乃にはきっと“夏目凪が交通事故にあったかもしれない。”という内容の電話があった。


俺は交通事故で死んだ。
だから、雪乃が焦らないわけがない。
それを利用してること…許して?雪乃。



「…はぁ…はぁ………どこ…?夏目君…どこぉ…。」



涙を目いっぱいに溜め、肩を上下にして呼吸する雪乃。


雪乃が足をとめたところに夏目凪はいない。


これだけの人の中から見つけるのは難しいだろう。



《由季ちゃん…夏目君…大丈夫だよね?
…この世のどこを探してもいないなんてこと、ないよね?》



< 56 / 59 >

この作品をシェア

pagetop