同級生-Memories-
軽く家の中を片付けてから外に出て、近くにある携帯ショップへ行って最新の機種へと買い換えた。

古い携帯からメモリだけ移してもらい、本体もショップで引き取ってもらう。

その足で近くにある床屋へ行き、さっぱりとカットしてもらった。

担当のお兄さんに言われるがままに、色も明るい色に変えてかなり気分もすっきりした。

帰りにスーパーによって食材を買い込んで帰宅してから、ベッドカバーも新しく変えた。

カーテンを全部開けて部屋の中の空気も入れ替え、買ってきた食材も冷蔵庫へ。

とにかく止まること無く動いてあれこれ片付け、一息ついたころには外は真っ暗だった。

携帯の番号とアドレスを変更したことをまだ誰にも知らせていないので、当然誰からも連絡はない。

当たり前のことなのに、ちょっとだけさみしいと思ってしまう。

コーヒーを飲みながら新しい携帯と格闘し、職場関係の人とクミとつながりのない友人たちに変更のお知らせメールを送る。

そうだ、久しぶりに実家へも電話しようか。

大学へ入学してから一人暮らしを始めて、年に1度実家へ帰ればいい方だった俺だけど、ここ数年…離婚してからは帰らなくても電話での連絡をするようになっていた。

番号変えたら、真っ先に親へ連絡するべきだったかもなぁ。

携帯から母親の携帯へ発信しながら、コール音を耳にそんな事を考えていた。
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